オゾン機器FAQ

「オゾン機器って安全に使えるの?」「オゾン機器でウイルスはどの程度なくせる?」「そもそもオゾンって何?」など、多く寄せられているオゾンに関する質問をまとめています。

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Q:そもそもオゾンとはどういうもの?

A:オゾンは酸素原子3つで構成され、通常は気体として存在します。オゾンが分解したときに生じる酸素に高い酸化力があり、殺菌・脱臭などに効果を示します。

Q:オゾンは安全? 危険?

A:ここで問われている「安全」とは「人や動物に悪影響がないもの」という意味とします。

オゾン発生器には「業務用」と「家庭用」があり、違いは「オゾン発生量」です。家庭用と業務用のオゾン発生器を比べると、オゾン発生量はかなりの違いがあります。

微量のオゾンしか発生しない家庭用は「有人環境(動物含む)」で使用し、たくさんのオゾンを発生する業務用は「無人環境(動物含む)」で使用するように決められています。

オゾン環境下で長時間の作業をするのであれば0.1ppmが安全を絶対的に確保できる濃度であり、家庭用のオゾン発生器は室内のオゾン濃度が0.05ppm程度(平均値)になるよう「適用範囲」を定められているのがひとつの目安になります。

業務用はオゾン発生量こそ多いのですが、放出した後に人が室内に入ることを想定しなければなりません。室内に放出されたオゾンは分解反応を起こした後は酸素に戻り、オゾン濃度は適応範囲内に落ち着きます。

Q:オゾンはどう利用されているの?

A:オゾンの利用方法には、オゾンガス(気相)とオゾン水(液相)の2種類の使い方があります。 オゾンを生成する機器には、ガスか水のどちらか一方だけを生成させるタイプと、両方を生成できるタイプのものがあります。

たとえば食品工場や給食センター、飲食店の厨房などでは、主にガスと水、両方を生成させるタイプが多く導入されています。どのように使われているのかを見てみましょう。

オゾンガスは吹出し口を天井部分に設置して、無人状態になる夜間などに噴霧します。オゾンの比重は空気のおよそ1.8倍あり、床や側溝に至る隅々まで行きわたって殺菌することができます。食品の腐敗要因となる空中浮遊微生物は床や側溝のヌメリなどが栄養分となって増殖するので、オゾンガスで殺菌することで食品腐敗を減少させ、害虫対策にも役立ちます。

オゾン水は、調理下処理時にはオゾン流水の中に野菜や果物、魚介類などを浸漬させて洗浄・殺菌・脱臭・鮮度保持を行います。また、調理器機具や床面、壁面、側溝の洗浄・殺菌・脱臭・ヌメリ取りなどもオゾン水が活用されています。

Q:オゾンの殺菌メカニズムは?

A:簡単に言えば「オゾンが細菌の細胞壁を直接攻撃して分解する」となります。オゾンが細菌の細胞壁を攻撃して細胞内に侵入。酵素などを破壊します。

オゾンには浸透性がありません。ですからオゾンに触れた食材は表面のみが殺菌され、内部には影響を及ぼしませんし、食材の劣化を起こすことはほとんどありません。

また、オゾン水は容易に分解するため残留性がありません。オゾンガスも、空気中で湿度によって自然分解されます。

酸素原子3つで構成されるオゾンがウイルスの表面につくと、オゾンと水分が反応し酸化力の高いOHラジカルが生成され、細胞壁を酸化分解することで不活性化します。

Q:オゾンがウイルスを不活化する仕組みは?

A:インフルエンザウイルスは、中心にあるリボ核酸をノイラミラーゼとヘムアグルニチンという2種類のタンパク質がスパイク状に並んで囲んでいます。オゾンによる不活性化は、まずは2種類のタンパク質と反応させ、さらに内部に入り込んでリボ核酸と反応させなければなりません。オゾンの働きはこれを容易に行うことができるので、ウイルスの遺伝子までも破壊して不活化が可能なのです。

新型コロナウイルスに対しては、エンベロープと呼ばれるウイルスに宿主細胞に結合するのを助ける脂質二重層からなる膜があって破壊に時間がかかります。しかしオゾンはこの膜を破壊でき、ウイルスの不活化に有効であることが確認されました。

Q:なぜオゾンはウイルス感染症の予防策として有効なの?

A:インフルエンザウイルスやノロウイルス、新型コロナウイルスなどの感染症は、飛沫感染や空気感染、接触感染で広がるものと言われています。そのため、手洗いとうがい、さらに新型コロナウイルスに対しては3密を避けることが重要なポイントになるのです。

これらにオゾンのパワーをプラスするとさらに効果的とされる理由は次の2つです。

・オゾンには塩素の約6倍の殺菌力がある

・オゾンにはフッ素に次ぐ酸化力がある

このようなパワーを秘めたオゾン水で手洗いとうがいをし、オゾンガスで空間を除菌すれば、ウイルス予防対策としてさらに有効になります。

微量のオゾンを発生させる家庭用のオゾン発生器ではウイルスを死滅させることはできませんが、除菌効果は十分に得られます。オゾンが漂っている空間にしておくことで感染しにくい状態にすることができるのです。

Q:新型コロナウイルスがものに付着したらどの程度生存する?

A:米国国立衛生研究所の研究によると、新型コロナウイルスは飛沫状態で空気中に最大3時間生存しました。銅の表面で最大4時間、段ボールの表面で最大24時間、プラスチックとステンレスの表面で2~3日残存すると確認されました。

これだけの生命力を持つウイルスに対しては、やはり殺菌力と酸化力があるオゾンで対応したいですね。

Q: オゾンが新型コロナウイルスに効果があると証明するデータはある?

A:奈良医大のチームがオゾンで新型コロナウイルスを不活性化しました。その発表内容が次のものです。

CT330(オゾン濃度6ppm55分曝露)では1/10001/10000まで不活化

CT60(オゾン濃度1ppm60分曝露)では1/101/100まで不活化

ppm×時間(分)=CT

この実験で、医療機関における無人環境下での高濃度オゾン発生による迅速な除染方法が示されました。

Q:オゾン水で新型コロナウイルスを不活化できる?

塩素系の殺菌水よりオゾン水の方が殺菌力があるとされています。オゾン水で手洗い、うがい、食料品の殺菌をし、スプレーボトルに入れたオゾン水を吹き付けながら家具や床、壁の拭き掃除をすることをおすすめします。新型コロナウイルスの不活化後のオゾン水は自然分解して水に戻るので、後処理をする必要はありません。

藤田医科大学は、手指消毒等に安全に使用できる低濃度(2.0 mg/L以下)のオゾン水による新型コロナウイルスの不活化を確認しました。この研究は新型コロナウイルスへの感染対策としてオゾン水を使用していくための重要なエビデンスとなります。

Q:家庭でできるオゾンガスを利用した効果的な新型コロナウイルス対策は?

A:オゾン発生器を使用するだけでも効果は期待できますが、さらにひと手間加えることでより新型コロナウイルスを不活化させることができます。

まずは簡単な拭き掃除をします。アルコールもしくは次亜塩素酸ナトリウム(オゾン水を生成できる機器の場合はオゾン水を使った方がさらに効果が期待できます)を使って拭き清掃をして新型コロナウイルスの不活化効率を上げます。その後、オゾン発生器を稼働させて部屋を閉め切ります。オゾンガスでの除染終了後1時間ほど経ってから入室しますが、その際、室内の換気をしっかり行います。

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